暖冬と花粉症
今年は、暖冬と言われていますね。
暖かいと風邪やインフルエンザの流行も少なく、過ごしやすい冬でいいなぁと感じるのですが、そればかりを喜んではいられないですね。
私が小学生の頃、まだ「暖冬」という言葉とは無縁の頃のことですが、テレビで「ムーミン」を放送していました。
ムーミンはお母さんの編んだ手袋をしてスケートをしています。でも、友人達はお洒落な手編みではない手袋をしているのです。ムーミンは、その手袋に憧れます。途中経過は完全に忘れてしまいましたが、結局は、お母さんの編んだ手袋がとても暖かくその手袋を大事に使っている。というストーリーがありました。(確か…)
それを見て、私も手編みの手袋が欲しくなり、母親にねだって毛糸の手袋を買ってもらった記憶があります。母には呆れられましたが…。
その当時は、寒いし、吹雪も吹くので小中学生はスキー手袋のような手袋をするのが普通でした。
そして、私は朝の天気を見て毛糸の手袋をして登校しました。行きは良かったのです。帰りが天気が悪くなって風まじりの雪が降ってきたと記憶しています。
案の定、手はかじかんで冷たいを通り越して痛みが出てきました。半べそをかきながら帰宅し、即行でこたつに入りました。そこからが大変です。凍っていた血液が解けるがごとく手の痛みが増してきました。もう半泣きです。親には、笑われながら呆れられ、自分自身も泣きながら笑わずにはいられませんでした。
ムーミンの手袋に憧れたために、こんな思いをしているのですから。
その冬はおとなしくスキー手袋をし、少し暖かくなってきてから毛糸の手袋にしました。
話しが、思い出話になってしまいましたが、暖冬で花粉症も猛威をふるうと言われています。
花粉症の方には辛い季節がやってきます。早めの対策が必要でしょう。
スギ花粉は大体2月頃から飛散し始めると言われています。スギがおわるとヒノキやカモガヤなど、主な花粉症の原因となる花粉が飛散します。
そもそもどうして花粉症は起こるのでしょうか。
口や鼻から花粉などのアレルゲンが侵入し粘膜に付着すると、アレルギーの原因物質(抗原)が粘膜中に溶けだし体内にIgE抗体を作り出します。これが、抗原と反応して身体に侵入した異物を排除する働きをするのです。(くしゃみや鼻水、涙で異物を洗い流したりして、中に入ってこないように身体防御をしようとします。) ここまでは、生体防御反応なのでそれほど問題ではありません。
ところが、不規則な生活や睡眠不足、ストレス、疲労などで免疫機能のバランスが崩れるとアレルギーをきたします。アレルギー体質になると、IgE抗体の産生を抑制することができなくなり、花粉を吸い続けることで体内のIgE抗体は増加し、これがある水準を超えると、激しいくしゃみや、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなど花粉症の症状が出るようになります。
自宅でできる対処方法は…
- 外から帰ったら、手洗い、うがいをする。鼻うがいも良いようです。
- 蒸しタオルで目や鼻のあたりを温める。
- 温かいお風呂にゆっくりとつかる。
- アロマテラピーだと、コップにお湯を注ぎ、そこにユーカリかペパーミント、ラベンダーなどの精油を1滴垂らし、湯気を吸入する。 これ、ちょっと症状が出ているときにはよく効きますよ。
- ハーブティーもいいですよ。 今は花粉症ブレンドとして売っているお店もあります。
鍼灸も花粉症やアレルギーに対して効果が見られます。
花粉症の症状が出る前(花粉が飛び交う前)の約1~2か月前からの治療が効果的と言われています。
鍼灸を受けていると、
- 症状が出ても軽くすむ
- 症状が出始めるのが遅くなる
- お薬などのような副作用がない
- 体質の改善につながる
などの嬉しい効果があります。
花粉症やアレルギー性鼻炎の方の治療をしていると、首から肩にかけて凝りや張があり、そこに鍼やお灸を当てていると
「鼻が通ってきた」とおっしゃる方も少なくありません。
もし、鼻が詰まっているときに首から肩のあたりに凝っている箇所があったら、試しに自分で少し痛くない程度に押し続けてみて下さい。たぶん、鼻が通ってくると思いますよ。
次に、花粉症に効くとされるツボを挙げておきます。 自分でツボ押ししてみて下さい。
- 合谷:手の甲の親指と人差し指の付け根の間で、押したら圧痛を感じるところ
- 頭のてっぺんにあります
- 迎香:小鼻の横でほうれい線ができやすいところ
- 攅竹:眉毛の鼻側の端
- 睛明:目頭の少し上
- 四白:目の下の骨から約1㎝ほど下がったところで、瞳孔のました。押すと少しへこんでいます。